KAI69Kに参加してきました(その2)

KAI69Kに参加してきました(その1)からの続き。

エイドには14時頃に到着。
暑さのせいとKAI69Kのランナーが一気に来たみたいで忍野エイドで水が足りなくなりつつあるとかアナウンスされる。とりあえずよしかわは1リットルの吸水ができた。まだまだ暑い。あと、下りで右足だけシューズ内で足が前に動いてしまうので紐を強く閉める。

エイドは長居せずに出たけど、暑さと脹脛の痛みがあるのでゆるゆると進む。
この辺りでiPhoneのバッテリを持ってきたけど、寝るとき充電に使っていたケーブルをバッテリと一緒にすることを忘れていたことに気づく。念の為バッテリとか貴重品をしまっているケースを確認したらやっぱりケーブルがない。バッテリが切れると何かあった時の連絡の手段がなくなるのでやむなくフライトモードに変更。
あと、紐を強く締め込んだせいか下りで前への動きは少なくなったけど、足が変形しながら前へかまぼこ状に移動している感じがあって痛い…ただ下りが終われば改善する。あと下りでつま先に近い方で着地をしていたんだけど、母子級の後ろくらいで着地するとマイルドになる…これ下りが対策なのかな。

16時過ぎに山中湖きららに到着。コーラがあったので飲んだけど、いつものように「カーッ!!」って効く感じはなかったのでまだ披露はそれほどでもないみたい。おにぎりがあったので食べる。
UTMF参加者は私設サポートができるところだったなんかやたら人がいる。少し風が吹いたりして寒さを感じるけど、何か羽織るほどでもない程度で寒くならない程度で気温が下がってくれると嬉しいのにと思ったり。

明神山の登りは野焼きというか火入のあとが印象的な登りで「グレートレースのUTMFの回で見た印象的なシーンはここか!」とかよく分からない関心のしかたをする。

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しかし、遠くの山を登っている人が見える長い登りは本当に辛いな…なんて思っていたのですが、この後でもっと辛い目に遭うことはこの時は知る由もなかった。

二十曲の先の岩場は明るいうちに到着していたいと思ったけど、そんな思いは叶わず二十曲エイドの前でだんだん暗くなってきたのでヘッドライトを使って先を進める。なんか遠くで叫んでいるけどなんだろう?と思って進むとボランティアスタッフが山の中のコースでお宴してくれていた。
ボランティアスタッフが本当に山の中でもいてすごかった、横にテントを貼っていたりとボランティアも気合が入っている。

足の方は脹脛の痛みは歩くと回復する。走り続けるようなところもあんまりなくなったので痛みは出ないけど、今度は脛が吊りそうな感覚が出てくるので頑張りすぎないように注意かな。

そして標高が高いところに行くと寒くなってきたのでジャケットを羽織る。でも、下っていって標高低くなるとだんだん暑くなるので前を開けるみたいな状態。

二十曲のエイドはさながら野戦病院状態。狭いエイドの中に人が倒れていたりとなかなか壮絶な状況。
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昼の暑さで水分をとりすぎたせいかよくわからないけど、内臓がやられた模様。ジャムパンがあったけど、食べられる気がしない。残りは30キロで20時と残り11時間あるので完走は大丈夫かなって気がしてきた。ただ同じような距離を走るITJに比べるとはるかにきつい。これは確かに制限時間が全然違うわけだ…

ドリンクにGUのROCTANE ENERGY DRINK MIXを溶かす。最近知った補給食でUTMFエキスポにもブースを出していた。MAURTENやBetafuel同様にエネルギー補給もできるという触れ込みなんだけど、試食した範囲ではBetafuelが薄めたシロップみたいな味で飲んでいて辛いんだけど、これは美味しかった。
ただ、実際にこのエイドでパッケージを開けようとしたら切り込みが見つからなくて力づくで開けた…不良品なのかこれが普通なのかは一つしか買っていないのでわからず。

実際レース中も飲みやすかったのと、Betafuel、Guのおかげか空腹感は全然出なかったので良かった模様。飲みやすさで今後はGuを使いたいけど、Betafuelが一箱半ほど在庫があるので使い切ったらGuにしようかな。

あと、脛が吊りそうだったので塩飴をもらってスタートする。
杓子山を全く知らずにスタートしたんだけど、まずは標高が上がっていて寒くなってきたので防寒着としてブレスサーモを着る。こんな中でも半袖走っている人がいて本当に寒さに強い人はすごいな。

この辺りからUTMF参加の人がコース脇で倒れているというか寝ていたり、戻していたりしてなかなか死屍累々。とはいえUTMF参加者でも力強く進んでいる人もいてKAI69Kの自分は40kmを超えたところで「足が終わった…」、「内臓が…」とかへばっているので次元の違いを思い知る。

そして杓子山の登りで「辛い登りっすね」とか他の参加者と話していたら「本番はこれからですよ」とか言われる。ほぼ真っ直ぐの上りなのに、ちょっとおかしなくらい高い位置にヘッドライトが見えて「まじかー」ってな気分。
全身を使って登るという話を聞いたので登りの途中で一休みして手袋をはめる。
登っていくとほぼ垂直に登る岩場が現れ「あー、写真で見たのはこれか」と絶望する。

ロープを使って両手両足で登っていくので後ろの人が「アスレチックみたいだね」なんて話しかけられるも、全然笑えず。「KAI69Kで絶望しているのにUTMFの人マジで尊敬します」的なことを話す。
コースが強烈すぎて渋滞ができていて全然先に進まないんだけど、休めるので助かる。話をしていたらこの先のくだりがえぐいとか、富士忍野高原トレイルはこのコースを逆に進むとか怖い話を聞く。

偽尾根が多いとも聞いたんだけど、確かに終わったかと思ったらまた登りが出てきたりとなかなかきつい。UTMFの人に2019年は雨でぬかるみがひどいという話をしていたけど、雨の日にこのコースは無理だよ…

泣き言を言いながらもなんとか杓子山の頂上に到着。真っ暗だったけど写真を撮ったら富士山が写っていた。
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今度は杓子山の下りにやられる…地面はほとんどグリップしないのでロープを伝いながら降る。
ここでちょっとした事件発生。
ロープを使いながら下っていたら転んでヘッドライトを谷底におっことす。10mくらい下で点滅している状態。取りに行っても戻ってこれる気がしないので諦めてもう一つのヘッドライトをつけて先に進んだんだけど、明らかに事故現場。
下りを進みながら「これは次のエイドで大会本部に伝えないと事故として誰か調べるハメになるな…」なんて思ったり。

胃腸がダメなせいか定期的にとっていた補給でEnemotiを食べるのが辛い。一本まとめて食べられないので三分の一くらい口にしてよく噛んで水で流し込むみたいな感じで無理やり取得する。

なんとか富士吉田エイドに到着。時間は午前0時頃。
後から調べたら杓子の登りとか1キロ進むのに30分とかかっていた。

富士吉田エイドはなかなか疲れていたのでコカコーラが効く。「くぅぅぅー」とか言いながらコーラを飲んでいた。
あとバナナとかを食べたけどほんの少しずつよく噛んで食べる感じ。吉田うどんもあったけど、食べられる気がしなかった。

ドリンクにはメダリストのブドウ味を入れる。

そして、大会本部に行ってヘッドライトを谷底に落としてという話をしたら、やっぱり大会本部に連絡があったみたいで大騒ぎになっていた模様。探索に行くかどうするかという話になっていたみたい。

富士吉田エイドを出発して最後の山はStravaのセグメントにもなっていたくらいなのでハイスピードに登れる山かと思っていたらまた違った。とはいえこれまでの登りに比べたら別に普通の登り。ただ長い…
途中でヘッドライトの電池が弱ってきたので交換したりしつつ登って、頂上を越える。
あとメダリストのブドウ味はIJTの時に飲んだら普通だったんだけど、今回はさっぱり合わない。とにかく酸っぱいので何か口の中に残る感じで。メダリストを飲んだ後に普通の水を少し飲んで口の中をさっぱりさせないといけない感じ。一箱買ってしまったので普段の自転車に乗る時に使い切らないといけないな…
それはともかく、下りは走れそうなコースだったんだけど、微妙にガスが出て視界が狭いので歩く…前後に全然人がいないのでコースの目印の区間が離れているところではコースがあっているのか心配になる。ただGarminにコースを入れてナビをさせているのでコースを外れると注意してくれるので何度も確認しつつ進む。

下りがおおむね終わって後4キロ。トレイル2キロ、ロード2キロと聞いたので走ってみたらこの後二回ほどたいした登りではないんだけど、登りが登場。ここにきて登る意味が全然わからんとブーブー言いながら登って下ってなんとかロードに降り立つ。
午前4時過ぎくらいで17時間切りとか適度な目標も無くなったので黙々と歩いて進む。

そして最後のUTMFエキスポ会場に到着。夜に到着したのですごいお祭り感。
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UTMFエキスポ会場部分のウィニングラン的な最後の部分は走ってゴール。タイムは17時間37分とか。

フィニッシャーアイテムとしてナルゲンボトル。STYの頃はベストだったけど、変わっちゃったので。とはいえナルゲンボトルはちょうど買おうと思っていたのでラッキー。
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ゴール後に他の友達のサポートできていた友達に話しかけられてびっくりする。
少しだべってから、更衣室に行って着替える。

帰りはバスがあると聞いたけど8時半とかなり待つことになるので、6時過ぎの電車に乗って帰る。空腹なのかアドレナリンが出ているせいか全然眠くない。これなら車で来ても良かったような気がする。
10時前くらいに帰宅しシャワーを浴びて、まだ胃腸が微妙だったのでお粥を食べてやっと12時頃に眠くなってきたので睡眠。

長く厳しいレースだった。過去出たレースの中でも一番きついレースで特に杓子山を登っている時は絶望しかなかったけど、わずか1週間で絶望部分の記憶が薄れてきてキラキラと楽しい思い出になりつつあるので来年が楽しみになってきたりしています。

ヨシカワ ブログ