ワイズロード スポーツバイクデモ2023 in 東京に行ってきた
2018年秋に買ったBMC SLR01だけど、ホイールを新しくしたくてもいまさらリムブレーキに投資も馬鹿馬鹿しいのでディスクロードにしたい。って昨年あたりから悶々としているところにワイズロード主催の大試乗会が開催されるとか。さらに出展するメーカーに購入候補のメーカーがあるので行ってきました。
最初に結論を書いてしまうと、この価格帯のロードバイクだと何に乗っても特に不満はない感じ。ただ何か特筆するような特徴があるロードバイクも稀。
なお、試乗の感想はベンチマークが先ほど書いた通りBMC SLR01の第3世代モデルです。走り出しの軽快感が異常にあります。また踏み込んだ時の推進力があるのでこれの比較にでいえば推進力についてどのメーカーも同レベル。走り出しの軽快感が上回っているロードバイクは皆無でした。一昨年試乗した第4世代のBMC SLR01が唯一同レベルって感じなので、BMCの味付けがこうなんでしょうね。
ただ、長距離を走った時に本当に快適に速く走るって意味では走り出しの軽快感を捨ててももう少し柔らかめでもいいのかもと思っている今日この頃です。
なお余談でフレームとは無関係な話ですがいまさら初めてシマノの9200、8100シリーズのコンポを体験したのですがフロント変速の速さが異常に早くてびっくりしました。色々なレビューで読んでいたのですが、実際体験してみて「これを知るとSRAMもカンパニョーロは使えなくなるな…」ってくらい圧倒的。というか旧9100、8000シリーズですら不満になると思う。
TREK MADONE SLR9
購入検討対象に入っているのですが「ロードバイクに150万近く払ってはいけない」と欲望と理性と懐具合のせめぎ合いが続いています。
それはともかく、乗ってみたのですが少し前に試乗した現行モデルのÉmonda SLR9とよく似たロードバイクでした。BMCのような軽快感はないのですが、かと言ってもっさりした感じもなくてクセがなくてよい。また乗り心地も良い。あとMADONEといえばエアロロードの代名詞だけど試乗した範囲ではエアロな感じは分からず。逆にエアロロードでもÉmondaのように走れるのでTREKはもうこれ一本でいいんじゃないか?って思った。
唯一の問題は54サイズではISO FLOWの穴の位置がギリギリ低くてカッコ悪いくらい。
ANCHOR RP9
登場以来話題のANCHOR RP9にやっと試乗できた。 PROFORMAT(推進力最大化解析技術)ってどんなものかと思ったけど、BMC SLR01比で言えば普通の推進力。ペダルを踏み込んだ時の駆動系の剛性感が少し硬いようにも感じたけど許容範囲内。気になったのはハンドリングが速度を上げても落ち着かない。この感覚は好みではないのでRP9は購入候補から落ちた。
どうでもいいけど、試乗したがフレームサイズ510のトップチューブ548mmでステム110mmって構成。このくらいのサイズが自然に乗れてよい。フレームのジオメトリは評判通りANCHORいいな。ヨーロッパのメーカってこのあたりトップチューブ長だとヘッドチューブが長くなって選べないんだよね。ピナレロとか最近の北米メーカーはその辺りがまともなイメージがあります。
FOCUS IZALCO MAX DISC 9
ロゴが好きなので以前から気になっていたFOCUS。MADONE、RP9と比べると少し走り始めの軽快感を感じて「おっ」と思ったロードバイク。ちょっといいかも。ダンシングをした時の加速感、駆動系の剛性感は普通。
これはと思ったのはコンポーネントがデュラエースで103万円と安いこと。ホイールがMavic SL45なのがイマイチだけど、これは安い(いや、安くないよね。冷静になれオレ)。見た目が好きなのでアリかな。ただ今年くらいにモデルチェンジするよね、たぶん。
ORBEA ORCA
モデルがORCA M20ILTDだったのかな。ごめん、ちょっと忘れた。
昔はORBEA ORCAといえばディテールが特徴的で気になっていたんだけど、今風の普通のフレーム形状になってしまってつまらない。試乗した感じもそのまんまで走り出し、加速時の駆動周りの剛性感、加速感、乗り心地、挙動のすべてが標準的。購入して不満は出ないと思うんだけど、試乗であれこれ乗ると特徴を見出せない。ちなみにORBEAは完成車のカラーオーダーが出来るのと、その際にパーツの構成を細かく指定できるのがいいんだよね。たまにカスタマイズのページいろんな色とかパーツ構成をいじって悶々としている。
CIPOLLINI RB1K AD.ONE
いかにも2021年新UCIルール準拠って形のフレーム。CIPOLLINIが自転車を作っていてワイズロードが輸入しているのは知っていたけど、ほぼ存在忘れていた。すぐに試乗ができたので試しに乗ってみたけど衝撃を受けた。
BMCほどではないけど走り出した時の軽快感がそこそこある。スプリンターのCIPOLLINIが作るロードバイクだから駆動系の剛性がバキバキなのか思ったら普通に乗りやすい。乗り心地もいいし良いぞ、これ。ただ、試乗した構成が260万ぐらいと言われたのでそれは無理だ…
Bianchi XR4
よい評判をよく聞くXR4ですがORCA同様に全ての面で不満はないけど、何か特徴的な良さも見出せませんでした。カウンターヴェイルの振動除去についてもよくわかりませんでした。個人的にTIMEにその昔乗っていてTIMEもカーボンに振動を吸収するベクトランという素材をカーボンに編み込んでいて初めて乗った時は感動したのですが、BMCに乗り換えたら快適性は特に変わらなくて「振動吸収って以前は素材で頑張っていたけど、現在のカーボンフレームは設計でその辺りをなんとか出来るようになったのか」なんて思ったのですがカウンターヴェイルもそんな感じなのでしょうか?あとタイヤが太くなった影響もあるのかもしれません。ただ、ひょっとすると長距離乗った時の体への疲労は違うのかもしれませんが、900メートルのコースを数週程度した程度ではわかりませんでした。
CIPOLLINI DOLOMIA
CIPOLLINI RB1K AD.ONEに驚いて軽量モデルのDOLOMIAにも試乗してみました。RB1K AD.ONE同様にそこそこ軽快でよかった。フレーム価格も53万円くらいと書いてあったので注文しそうになったけど、近いうちに大幅値上げでこの価格では注文できないとか言われてしんなり。
CIPOLLINIと言ったら稀代の変態スプリンターってイメージしかなくて。彼が作るくらいだから剛性バリバリのもっと出鱈目なロードバイクかと思ったら全然違って良かったのが今回の発見でしょうか。完全受注生産で6万円のアップチャージでカラーオーダー出来ると非常に魅力的です。ただ知るのが遅かった…旧価格ならDOLOMIAに行っていたな。
こんな感じでしょうか。CIPOLLINIはよく知らないだけに全くを期待していなかったので衝撃を受けました。ただ最初に書いた通り全体で比較したらそんなに飛び抜けた差はありません。期待をしていなかっただけに驚いたのと、フレームの価格、カラーオーダーが出来る、マイナー好きの琴線を掻き鳴らしたのが大きいです。ただ書いた通り価格が上がってしまってヨシカワのターゲットから外れるようなので今年買うつもりの新車はたぶんCervéloのSOLOISTになりそうです。試乗も何もしていないけど。
しかし、いろいろなロードバイクに乗ってみて自分の感覚の鈍さと語彙力のなさを痛感しました。高性能なロードバイクに色々試乗してインプレッションを書いている人はすごいな。これも色々乗ってレビューを書くという鍛錬を積めばなんとかなるのでしょうか…
ではなく、色々な自転車に乗れて楽しかったです。ワイズロードに感謝。